秩父・蓑山 クリーンハイク(2023年6月4日)

毎年この時期に行うクリーンハイクに、今年は9名が集まった。9時5分、青空の下、親鼻駅に降り立ち、参加者全員が合流。駅で軍手とトング、ゴミ袋を参加者に配り、準備を整えて出発。すると目の前に赤いポピーの花の群落。思わず足を止め、撮影する人多数。

萬福寺を過ぎ、仙元山コースを選び、小さな赤い鳥居をくぐり山道に入る。周りの木々に囲まれて展望は無し。

10時25分、車道に出る。ホテル「いこいの村 美の山」付近で10分ほど休憩し、また山道に入る。「絶景まで経路こちら」という道標を見ながら進む。再度車道に出る。

11時、展望休憩舎に到着。ここからは両神山などの山々の広がりが見渡せるので、しばし休憩。近くには「蓑山神社」があるらしいが、そこへは行かない。代わりに目の前に「榛名神社」があった。山頂へ向かう途中には赤や黄色の木イチゴがあり、どちらも甘みを感じることができた。

山頂付近は広くて「美の山公園」となっており、春には桜で賑わい、「関東の吉野山」と称されているとのこと。山頂付近の展望台からは、先ほど見えた山々はもちろん、武甲山までもよく見えた。まさに絶景~!12時10分、ひとかたまりになって昼食をとる。

話はさかのぼるが、我々が山頂付近に到着したとき、大きなテーブルを囲む10人ほどの一団があった。よく見ると「埼玉県勤労者山岳会」と記された旗を立てていた。挨拶をすると、「熊谷トレッキング同人」の方たちとのことで、やはりクリーンハイクのため皆野駅から登って来られたとのこと。都県を越えて同じ活動をしていることは嬉しい。

近くの桜の木から垂れていた紫色の桜の実を食べてみたら、ほんのりとした甘さはあったが、それ以上に渋みを感じた。そんな子ども時代にやったようなことをして、のんびりと昼食をとった後、和銅遺跡経由で和銅黒谷駅へ向かう。

下り始めはヤマザクラの林だ。地面には紫色の実がたくさん落ちている。さらに下ると雑木林で、民家の脇を通り抜けたところで、先頭のメンバーに、道を間違えているのではないか、と別のメンバーが指摘した。しばしその場にとどまり、地図でよく確かめてみたら、その道で良いということがわかった。先頭を行くメンバーはこの道は一度も来たことが無いそうだが、永年の経験の賜物であろう”山道に対する感覚”は鋭いものだと改めて感じた。遭難原因の第一位が「道迷い」によるものだけに、大切な感覚だ。

この辺りで、子どもの頃食べたものとは比べ物にならない大きさの、濃い紫の桑の実を見つけ、二、三粒口にした。先ほど山頂付近で食べた木イチゴよりもずっと甘かった。和銅遺跡ではめいめいが案内板を見て遺跡について学び、露天の採掘坑跡を見る。

14時に和銅黒谷駅に到着。拾ったゴミ重量総計は1kgであった。近年、クリーンハイクで拾うゴミが少なくなってきているが、今年は去年よりもさらに少なかったようだ。先着の熊谷の会の人たちが拾ってくれたこともあるかもしれないが、観光地ともいえる場所でゴミが少なかったというのは、自然を愛する人々のマナーが良くなってきているからではないかと思うのは思い過ごしだろうか。それでも、クリーンハイクはこれからも続けていきたいものだ。