2020年9月 山行一覧

9月8日日和田岩登り会員5
9月11日日光 赤薙山ハイキング会員3
9月18日丹沢 大山ハイキング会員1、他1
★9月20~21日奥秩父 瑞牆山、金峰山ピークハント会員6
★9月21~22日北信越 黒姫山ピークハントなど会員2
9月20~21日奥多摩 御岳山ハイキング会員2、他1
9月29日日和田岩登り会員6

瑞牆山・金峰山ピークハント(2020年9月20~21日 前夜発)

新型コロナの感染拡大防止にも配慮しつつ、久しぶりのテント泊を実施。4名+途中から2名参加で6名の山行となった。

瑞牆山荘の駐車場に前夜泊し、翌朝7時に行動開始。駐車場の横から白樺やミズナラの林が続いている。1時間ほど歩くと目の前に瑞牆山の山容が姿を現した。そこからすぐに富士見平小屋に到着。林の中のテント場という感じで、タープも張りやすい。富士山が見えるようには思えなかったが、とても良いテント場。

テントとタープを張っていると雨が降ってきてしまった。雨がだいぶ強くて、今日はもう瑞牆山には行けないかと思うほどだったが、1時間ほど休んだところで小雨になり、山行開始。

瑞牆山の途中には大岩がいくつかある。桃太郎岩は本当に桃が割れたようにきれいに真っ二つになった大岩。雨上がりだからか、元気なキノコをたくさん見つけた。種類もたくさんあって目を楽しませてくれた。シャクナゲの「花芽」もたくさんついていた。

漫画みたいなキノコ。かわいいようなグロテスクなような。

瑞牆山頂に着いてもガスで何も見えなかったが、休んでいると雲が切れてきて少し周りが見渡せた。富士山は見られなかったけど、崖っぷちからの景色を楽しむことができた。雨が止んで本当によかった。

瑞牆山頂。雲の感じがドラマティック!

14時過ぎにテント場に戻りばらくすると後発隊の2名が到着。高速道路が大渋滞で大変だったようだが、食べ物とビールもたくさん持って来てくれた。隣にテントを張っていたソロ女性にも声をかけて一緒に晩酌。彼女も東京からということで会話が弾んだ。今回のメンバーの内1名はテント泊初ということだったが、天気も回復してくれたおかげで、テントならではの開放的な気持ちを存分に味わえたようだ。

富士見平の木立の中のテント場。若干斜面だが気にならないし水はけも良かった。

翌朝6時、金峰山に向けて出発。こちらもまた林の雰囲気がとても良い。針葉樹と広葉樹がバランスよく生えていて、明るくて苔もきれい。静かな林を満喫しながらゆっくり登っていく。

明るくて静かな森。風で木の幹や葉がこすれる音も良い。

しかし昨日の瑞牆山の方ではあまり人がいなかったが、こちらは続々と人が登っていく。中には熊鈴をずっと鳴らしている人もいてちょっとうるさかった。これだけ人がいたら熊も出てこないと思うし、鳥や小動物たちもびっくりしてしまうから、もう少し配慮してほしいなぁと思った。

砂払の頭から急に木の高さが低くなり、視界が開けてくる。植生もダケカンバやハイマツなどに変わった。道の右側が断崖になっていて、龍の鱗のように石が逆層で連なっているところは凄みがあってカッコよかった。登山道は鎖もしっかりつけられていて、慎重に行けば問題無い。ただ、人が多かったのですれ違ったりするのには時間がかかった。

山頂が見えてから実際に着くまでは思ったより長く感じた。金峰山の山頂標識を確認し、五丈岩の前の大きな広場で休憩。五丈岩は登山道から見るととんがった塔のようだったが、山頂側から見ると四角い大岩が積み木のように積み上げられて大きな砦のよう。中学生くらいの少年が五丈岩のてっぺんまで登っていて、休憩していたギャラリーの注目を集めていた。ガスっていたため富士山の頭が少し見えた程度で、大展望というわけではなかったが、風もなく暑くもなく、気持ちの良い気候だった。

金峰山頂からの帰り。登り返しもあるがこの稜線はカッコよくて好き。

帰りはほぼ下りっぱなしで、久しぶりの山歩きの身にはなかなか長く感じた。14時半頃に富士見平のテント場に着くと前日よりもテントが増えて賑わっていた。テントを撤収して15時半に瑞牆山荘駐車場に下山した。

テントは密閉密接になりがちだが、今回、テント内ではなるべくマスクを着けて、タープも使ったりして気を遣いながらの山行となった。手指の消毒もマメにしつつ、引き続き感染拡大防止に配慮しながら、できるだけテント泊も続けていきたい。

倒木の上に生まれた芽にはいつも勇気づけられる

北アルプス 奥大日岳・立山登山(2020年8月17~22日)

コロナ禍でお盆休みに遠出はNGということで、お盆明けに怖々と富山県を目指した。北陸道の有磯海PAに着いて、北陸新幹線を眺めながらご飯を食べ、車中泊。

早朝、立山駅に向かって出発。立山駅からケーブルカーで美女平へ。美女平から室堂へのバスも思っていたほどは混んでおらず、ゆったり座れた。50分のバス旅では観光案内が流れ、徐々に標高を上げる度に移り変わる景色に見入っていた。

みくりが池

室堂では立山自然保護センターに直行。雷鳥サミットという企画があり、雷鳥の生態など詳しく展示されていて興味深い。その後、名水100選に選ばれている立山玉殿の湧水を汲み、みくりが池へ。上から見る水の色は深い青色で、立山を映している。見とれて歩いていると硫黄の匂いが。エンマ台から見る地獄谷はその名の通り噴煙を上げている。さらに進むと雷鳥沢キャンプ場が見えてきた。小川を見下ろし、目の前に立山がドーンと見える位置にオニドームを張った。

アーベントロート

午前3時に起き、朝日とともに奥大日岳に向けて出発。雷鳥が目撃されやすいという場所まで来たが、現れる様子はなく、諦めかけていた時に、ふと大きな茶色の大きな石を踏みそうになった。なんとそれが雷鳥で、足元を歩いているではないか!そーっと観察すると、ぷっくりとしたお腹や目の上の赤いお化粧など、可愛さ満載。すっかり雷鳥ファンになった。

雷鳥発見!

雷鳥を見送った後、お花畑の稜線を進むと頂上に着いた。遠くに富山湾を臨み、目の前には剱岳が見える。その姿は凛々しく、力強く、惹きつけられる。夢中になってスケッチをしていたら80歳の登山者が登って来た。ひとしきりお話をして、こんな風にずーっと登山を楽しみたいなと改めて感じた。

奥大日岳付近で剱岳と

来た道を下山し、もうすぐテント場というところで、頂上で会話したご夫婦が湧水を汲んでいた。聞けば、地元の人に教わった秘密の湧水だそうだ。早速口にしたら冷たくておいしい!今夜のお料理用にペットボトルに詰めてテントに持ち帰った。

この日も満点の星空の下、午前3時起床。朝日とともに、7割くらい綿毛になったチングルマの中を進み、一ノ越山荘に到着。澄み渡った青空の下、はるか彼方に富士山も見えている。雄山までは石がゴロゴロの急坂を登って行く。鳥居をくぐってさらに岩の道を登ると3003mの頂上だ。ここからの大パノラマは圧巻。黒部ダムもはるか下に見えている。

雄山より後立山

次の大汝山までは大きな岩がゴロゴロ、左側はガレた斜面の道をほぼ水平に少しずつ登っていく。緊張を強いられる登山道だが、なんと岩の上にオコジョが!とてもカメラを構える余裕はなかった。必死で目で追っていくと岩の中に入ってしまったが、よく写真で見るような目がクリクリでキョトンとした顔を出してくれた!目が合った瞬間、もう姿はない。あー本当にかわいい。なんと幸運なんでしょう!

剱岳とヤナギラン

大汝山の頂上からはまた剱岳が別の角度から颯爽とした姿を見せてくれた。次は富士の折立。岩を登って2999mに着くと少しガスってきたが、先の道がくっきりと見えていた。巨大な白い屋根の頂点を真っすぐ進んでいるような、そんな道だ。真砂岳も登ってテント場に戻ると、今登って来た稜線がくっきりと見えている。あの道を歩いたんだなーと、オニドームの前でビールを飲みながら夕日に染まる立山を飽きずに見ていた。

夕暮れ

翌日も晴天。ゆっくり起きてオニドームを撤収。帰りがたいが、帰るしかない。あとは、みくりが池温泉のげんげのから揚げを食べて帰らねば!げんげとは白身の深海魚で、白エビとともに富山名物のようだ。ずーっとテント飯だったこともあるが、このランチがとてもおいしかった。室堂ターミナルには大きなお土産屋さんもあり、雷鳥尽くしのお土産をゲット!

室堂ターミナルからバスに乗って下山。その後は車に乗り換えて富山の旅を楽しんだ。日帰り温泉の後はホタルイカ尽くし定食やホタルイカのしゃぶしゃぶを食べ、日本海に沈む夕日を眺めた。翌日は田んぼアートを見たり、山羊の杜という手作り施設に立ち寄ったりした後、魚津埋没林博物館に行った。ここでは、富山の蜃気楼についても学べたし、全く知らなかった埋没林について先人たちの思いに触れ、実際の埋没林見学もでき、静かな感動が込み上げてきた。

コロナで諦めかけていた夏山登山が最高に良い条件で実行できたことに感謝!