2023年11月 山行一覧

11月1~2日★安達太良山山登り会員2
11月2~5日★八丈富士、三宅島散策など山登り会員1
11月3日奥多摩 御岳山(サルギ尾根~)山登り会員1、他多数
11月3~5日丹波大菩薩道~大菩薩峠~小金沢連嶺~湯ノ沢峠~ハマイバ丸~滝子山~初狩駅山登り会員2
11月4日★谷川連峰 平標山(松手山~)山登り会員2
11月4日南牧 桧沢岳中腹の岩場岩登り会員2
11月16日宇都宮市郊外 古賀志山山登り会員3
11月16日日和田山の岩場岩登り会員1
11月18日箱根 明神ヶ岳~明星ヶ岳山登り会員1、他多数
11月23~24日俱留尊山、赤目四十八滝渓谷山登り会員2
11月25日加西アルプス 善防山~笠松山山登り会員4
11月23~26日マレーシア キナバル山登り会員1、他現地ガイド
11月28日秋吉台 若竹山~剣山山登り会員2
11月30日箱根 明神ヶ岳~明星ヶ岳山登り会員1、他1
山行日の★:前夜発

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2023年10月 山行一覧

10月1日★上信国境 四阿山(鳥居峠口~)山登り会員5
10月1日奥武蔵 日和田山山登り会員1
10月4~5日★四国山地 三嶺~剣山山登り会員2、他1
10月7日奥多摩 千足~大岳山~鋸岳~奥多摩駅山登り会員1
10月13日箱根 明星ヶ岳~明神ヶ岳山登り会員2
10月14日丹沢 高松山~シダンゴ山山登り会員1、他多数
10月19日五頭連峰 五頭山山登り会員1、他1
10月18~19日★八ヶ岳 赤岳~阿弥陀岳山登り会員2
10月20~21日奥秩父 雲取山(三峰神社~鴨沢)山登り会員1
10月21~22日安中周辺 稲含山、崇台山山登り会員2
10月26日奥日光 社山山登り会員2
10月28日奥秩父 両神山(白井差~)山登り会員1、他多数
10月28日丹沢 日向山山登り会員1、他1
10月29日箱根 明神ヶ岳~明星ヶ岳山登り会員2、他4
山行日の★:前夜発

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2023年9月 山行一覧

9月2~4日猿倉~鑓温泉~白馬鑓ヶ岳~杓子岳~
白馬岳~白馬大池~栂池
山登り会員1、他3
9月9日秩父山地 乾徳山山登り会員1、他多数
9月16~18日裏岩手縦走路 八幡平~畚岳~嶮岨森~
大深岳~小畚山~三ツ石山~松川温泉
山登り会員5
9月17~18日★青木鉱泉~地蔵岳~観音岳~薬師岳~
中道~青木鉱泉
山登り会員2、他1
9月21~22日日光 霧降高原、切込湖~刈込湖山登り会員1、他1
9月22~24日八ヶ岳 赤岳鉱泉~赤岳、硫黄岳山登り会員1、他多数
9月24日★日向大谷~両神山山登り会員1
9月27~29日★八ヶ岳 観音平~青年小屋~編笠山、
権現岳
山登り会員2
9月29日奥武蔵 日和田山~物見山山登り会員2
山行日の★:前夜発

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2023年8月 山行一覧

8月5~6日★八ヶ岳 美濃戸~阿弥陀岳~赤岳~
横岳~硫黄岳~美濃戸
山登り会員1、他5
8月8日★頸城山塊 雨飾山山登り会員2
8月9~12日★白馬岳~朝日岳~栂海新道(黒岩山~
犬ヶ岳~白鳥山)~親不知
山登り会員1
8月9~13日八ヶ岳全山縦走 編笠山~権現岳~
赤岳~天狗岳~北横岳~蓼科山
山登り会員2
8月16~18日★北沢峠~甲斐駒ヶ岳山登り会員1、他1
8月23~25日★焼岳中退、西穂独標山登り会員2
8月27日★菅沼登山口~日光白根山山登り会員2
山行日の★:前夜発

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2023年7月 山行一覧

7月2日北八ヶ岳 白駒池~天狗岳~根石岳~にゅう~白駒池山登り会員1、他数名
7月8日大菩薩峠東麓 鶴峠~奈良倉山~
松姫峠~鶴寝山~小菅の湯
山登り会員2
7月8~19日北海道 恵山、駒ヶ岳、有珠山、
アポイ岳、ニセコアンヌプリ
山登り会員2
7月15~17日★扇沢~室堂~剱岳~立山~扇沢山登り会員2、他3
7月17日★谷川水系 東黒沢沢登り会員3
7月20~21日日光・戦場ヶ原 那須・茶臼岳山登り会員4、他1
7月22~23日吾妻連峰 一切経山~吾妻小富士、
西大巓~西吾妻山
山登り会員1、他2
7月29日★乗鞍岳剣ヶ峰山登り会員1、他6
7月29~30日★八方尾根~唐松岳~五竜岳~遠見尾根山登り会員1、他1
7月30日★中央線沿線 茅ヶ岳~金ヶ岳山登り会員2
7月31日~8月1日★栗駒山、秋田駒ヶ岳山登り会員1、他1
7月31日~8月2日★一ノ沢~常念岳~大天井岳~燕岳~
中房温泉
山登り会員1、他多数
山行日の★:前夜発

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秩父・蓑山 クリーンハイク(2023年6月4日)

毎年この時期に行うクリーンハイクに、今年は9名が集まった。9時5分、青空の下、親鼻駅に降り立ち、参加者全員が合流。駅で軍手とトング、ゴミ袋を参加者に配り、準備を整えて出発。すると目の前に赤いポピーの花の群落。思わず足を止め、撮影する人多数。

萬福寺を過ぎ、仙元山コースを選び、小さな赤い鳥居をくぐり山道に入る。周りの木々に囲まれて展望は無し。

10時25分、車道に出る。ホテル「いこいの村 美の山」付近で10分ほど休憩し、また山道に入る。「絶景まで経路こちら」という道標を見ながら進む。再度車道に出る。

11時、展望休憩舎に到着。ここからは両神山などの山々の広がりが見渡せるので、しばし休憩。近くには「蓑山神社」があるらしいが、そこへは行かない。代わりに目の前に「榛名神社」があった。山頂へ向かう途中には赤や黄色の木イチゴがあり、どちらも甘みを感じることができた。

山頂付近は広くて「美の山公園」となっており、春には桜で賑わい、「関東の吉野山」と称されているとのこと。山頂付近の展望台からは、先ほど見えた山々はもちろん、武甲山までもよく見えた。まさに絶景~!12時10分、ひとかたまりになって昼食をとる。

話はさかのぼるが、我々が山頂付近に到着したとき、大きなテーブルを囲む10人ほどの一団があった。よく見ると「埼玉県勤労者山岳会」と記された旗を立てていた。挨拶をすると、「熊谷トレッキング同人」の方たちとのことで、やはりクリーンハイクのため皆野駅から登って来られたとのこと。都県を越えて同じ活動をしていることは嬉しい。

近くの桜の木から垂れていた紫色の桜の実を食べてみたら、ほんのりとした甘さはあったが、それ以上に渋みを感じた。そんな子ども時代にやったようなことをして、のんびりと昼食をとった後、和銅遺跡経由で和銅黒谷駅へ向かう。

下り始めはヤマザクラの林だ。地面には紫色の実がたくさん落ちている。さらに下ると雑木林で、民家の脇を通り抜けたところで、先頭のメンバーに、道を間違えているのではないか、と別のメンバーが指摘した。しばしその場にとどまり、地図でよく確かめてみたら、その道で良いということがわかった。先頭を行くメンバーはこの道は一度も来たことが無いそうだが、永年の経験の賜物であろう”山道に対する感覚”は鋭いものだと改めて感じた。遭難原因の第一位が「道迷い」によるものだけに、大切な感覚だ。

この辺りで、子どもの頃食べたものとは比べ物にならない大きさの、濃い紫の桑の実を見つけ、二、三粒口にした。先ほど山頂付近で食べた木イチゴよりもずっと甘かった。和銅遺跡ではめいめいが案内板を見て遺跡について学び、露天の採掘坑跡を見る。

14時に和銅黒谷駅に到着。拾ったゴミ重量総計は1kgであった。近年、クリーンハイクで拾うゴミが少なくなってきているが、今年は去年よりもさらに少なかったようだ。先着の熊谷の会の人たちが拾ってくれたこともあるかもしれないが、観光地ともいえる場所でゴミが少なかったというのは、自然を愛する人々のマナーが良くなってきているからではないかと思うのは思い過ごしだろうか。それでも、クリーンハイクはこれからも続けていきたいものだ。

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2023年6月 山行一覧

6月4日秩父 蓑山クリーンハイク会員9
6月9~12日北海道 礼文島トレッキング会員2、他2
6月15日吾妻連峰 一切経山山登り会員3、他2
6月17日★日光 高山山登り会員2
6月24日富士山麓 三湖台~足和田山山登り会員7
山行日の★:前夜発

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尾瀬から平ヶ岳 春合宿(2023年5月3~5日前夜発)

立案の経緯と行動概要

 昨年10月中旬に福島県側の御池から燧裏林道を経て尾瀬ヶ原に行き、下田代十字路(見晴らし)にテントを張って周囲を散策しながら景鶴山(けいづるさん)を間近に仰いだとき、「来年のGWに登りにこよう」というアイデアが浮かんだ。この山は東電の子会社、尾瀬林業の私有地とかで「植生保護」の名目で登山禁止だが、雪に覆われている時期だけは入山が「黙認」されているという事情があり、登るチャンスは鳩待峠への林道が開通する4月下旬からGWにほぼ限られるのである。

 ただ景鶴山だけなら群馬県側の鳩待峠から夜行日帰りが可能で、のんびり計画でもせいぜい1泊2日と、せっかくのGW山行としては物足りない。そこで、景鶴山からさらに平ヶ岳にも足を延ばす春合宿プランを提案したところ9人のメンバーが集まり、久しぶりの大人数での雪山合宿への期待がふくらんだ。

 当初の予定は、初日/鳩待峠→山ノ鼻→東電小屋→与作岳→景鶴山→大白沢山BC、2日目/平ヶ岳往復、3日目/スズヶ峰→猫又川畔→山ノ鼻→鳩待峠というものだったが、4月になると急に暖かい陽気になって山でも雪解けが早まっている様子。直近の景鶴山の記録をいくつかネットで見ると、ほとんどが下部で藪こぎに難儀したとある。そこで、初日にいきなり藪で苦労して体力を消耗してしまうより、先に平ヶ岳に登ってから景鶴山経由で下山する逆コースに変更することにした。これなら下りの藪こぎになるので登りより少しは楽だろうという思惑もあったが、それより何より、平ヶ岳の登頂を優先すべきとの思いに至ったからだ。多数のメンバーにとって平ヶ岳の登頂が今回の参加の大きな動機になったはずで、景鶴山より標高も品格も上の名山に、しかも残雪のときにしか登れないルートから頂上に立てば大きな達成感を得られるにちがいない。

 結果、入山二日目に快晴のもと展望絶佳の平ヶ岳に登頂。雪解けで藪が出て黒々としたすがたを見せていた景鶴山は残念ながらパスして下山した。

 なお4月9日には全メンバーが歩荷トレーニングをした。大きな山行ではこういう事前の準備も大切にしたいものだ。

5月2日 車中での仮眠

 車2台で池袋と新座駅を19:30に出発して関越道上里SAで合流。沼田ICから一般道を走って群馬側の尾瀬への起点である戸倉へ着いたのは23時頃。ゲート入口の看板に大きく「駐車場内テント、火器禁止」とある。車内で仮眠するしかなさそうだ。

5月3日 スズヶ峰を越えてベースキャンプ設営

 5時には起きて共同装備の荷分けをしてパッキングを済ませ、5時50分にワゴンタクシーに乗って鳩待峠1591mへは40分ほど(1人一律1000円)。峠にはもうかなりの登山者がいて、しかもそのほとんどが続々と至仏山へと登っていく。

 尾瀬ヶ原の一端、山ノ鼻1404mへは長く緩い下り。やはり雪解けは早いようでかなりの部分はもう木道が出ていて、その上に薄く雪が載ったり凍っていたりと油断できない。

 山ノ鼻から「植物研究見本園」を囲む木道を少し進み、その先で猫又川右岸の残雪を踏んでいく。うれしいことに連休後半は好天続きの予報、青空に映える山並みや澄んだ流れの畔を彩る拠水林の新緑が目に心地いい。秋も、春の尾瀬もいい。

 この日の行程はどこから主稜線に上がるのかが読図の大きなポイントだが、柳平のC(等高線、Contour)1450m付近から1663mピーク手前のコルをめざして支尾根をたどることにする。下部は藪が出ているところや急な登りもあったが、標高差200メートルほどの登りを1時間ちょっとのがんばりで主稜線へ。あとはたおやかな尾根をBC予定地の大白沢山まで淡々とたどればいいので安堵する。

 岳ヶ倉山1816mへはかなり急な登り。そこを越えると小さな登り下りを繰り返しつつ、彼方まで広がる山岳展望を楽しみながらスズヶ峰1953mへ。あたりはどこにでもテントが張れそうな広場のようなところでテントが二つあったが、風を避けられる地形ではない。さらにそこからがくっと下ったC1852mのコルに素敵な平地があり、風の影響も受けない場所なので、当初の予定地よりは少し手前だがここにテントを張ってベースキャンプとする。まわりにほかのテントがないのが何よりだ。

 テントに落ち着けば、あとは山上でのしみじみとした時間が始まる。さっそく一杯。今回、食事は夕食、朝食とも各自にした。共同で作っても食べない人がいて余らせてしまうよりはこのほうがいいのかもしれない。

5月4日 至福、眼福の平ヶ岳

 4:00起床。「ぐっすり眠れた」という人がいれば、「寒くてよく眠れなかった」という人もいる。この差をもたらすのはシュラフの羽毛量の違いとか、羽毛服を持ってこなかったとか、端っこに寝ていたからとか、はたまた体質だとかいろいろだが、その対策は当人次第だ。こんなに寒いのはもういやだという人は次に備えてしっかり考え、一晩くらい寒くたってどうってことない人や寒かったことをすぐ忘れてしまうずぼらな人は、次の山行でも寒い思いをするのだろう。

 それにしても静かな、さわやかな朝だ。出発の準備をしていると、スズヶ峰に張ってあったテントからだろう二人組が朝のあいさつを交わしながら通りすぎていった。

 昨夜の冷え込みで雪面はがちがちに凍っているのでアイゼンを着けて出発。1911mピークで東へ大白沢山を経て景鶴山2004mへと続く尾根と分かれ、まっすぐ北上する尾根に入っていく。広くて伸びやかな尾根に雪もたっぷり着いているので気持ちよく足が進む。一個所藪が出ていたが、ほんのわずかな距離だったのは幸いだった。

 1920mピークからいったん大きく下り、白沢山1963mへ登り返す。ここまでが約3分の2の行程で、白くて円い平ヶ岳の頂上が目の前に大きく近づいてきた。登るほどにますます展望が広がり、振り返ればすぐ後ろに至仏山と景鶴山、遠くに燧ケ岳、右の彼方には会津駒ヶ岳など南会津の山の連なり、左には利根川源流山地の山々。これまでこんなに素晴らしい眺めのなかを歩いた記憶はそう多くはない。

 頂上への最後の広い急斜面を一歩一歩、じわじわっと登っていくと目の前に長い棒のようなものの頭が現れ、進むほどにそれが徐々に空に高くなっていく。やがて傾斜が消えてひたすら平らで広い頂上台地に出た。うれしい瞬間だ。みな、ニコニコしている。テントから約4時間半の登りの先に待っていた至福、そして大展望の眼福。

 それにしても平ヶ岳とは、正直な名前だ。こんなに広い頂上がほかにどこかにあるか思いつかない。

 頂上で40分ほどのんびりした時間を過ごして下山開始。目の前にある景鶴山は山肌が黒々としていてひどい藪こぎになりそうだ。あしたどうするか思案しながらテントに戻る。まだ15時。テントの外に銀マットを敷いて水作りしながらハイ・ティー、というか自然に宴会になって、やるべきことをやったあとのこういう時間はほんとうに楽しい。この席で、あしたは景鶴山をカットして往路を戻ることを伝える。

5月5日 また下界へ

 テント場からいきなりスズヶ峰への急な登り返しが朝一番の苦行だった。それを過ぎればあとは緩やかに下っていくだけだ。岳ノ倉山を越えた先のコルから往路に登った支尾根を猫又川まで下るのもいいが、それではちょっとつまらないというか、せっかく道のない原始の山にいるのだから読図して違うルートを探ってみるのも大事だろう。2万5千図を見ると、スズヶ峰からしばらく下った先の1818mピーク手前のコルから南東に左俣の二俣まで長く明瞭な尾根が延びている。ここを下ることを提案し、みなで確認した。

 C1880mあたりから主稜線を外れて左に、ルートファインディングしながら下っていく。藪を避けるためときどき広い尾根の右に寄りすぎてしまったこともあったが、その都度修正を繰り返し、めざす二俣にぴたっと降り立つことができた。あとはもう大きな登りも下りもない猫又川右岸をたどって山ノ鼻、さらに鳩待峠へ戻るだけだ。

 猫又川沿いは3日前より急速に雪解けが進んで猫又川へ流れ込む支流の水嵩が増え、2か所ほど靴を履いたまま徒渉する羽目に。あと一週間もしたらこのあたりの雪もほとんど消え、やがて静寂の世界に戻るのだろう。そして一年後の春の短いひと時、またわずかな人数ながらも平ヶ岳をめざす人たちがやってくるのである。

 山ノ鼻に着いたら、いきなり人の溢れる別世界になった。まさかのスカートに街靴の人もいる。ここには売店もあって、冷えたコーラを買って回し飲み。うまい。ああ、ここでもう歩かなくていいならどんなにいいかと思うが、3日間の最後の試練、鳩待峠まで約1時間の登り返しが待っている。軽装の人たちにたくさん抜かれながらもやっと峠に到着して、やれやれ、これで終わった。

 再びワゴンタクシーに揺られて戸倉の車に戻り、沼田街道の途中にある焼肉レストラン「あおぞら」の焼肉で楽しかった3日間を締めた。みなさん、お疲れさまでした。

尾瀬ヶ原から燧ヶ岳方面

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2023年5月 山行一覧

5月3~5日★尾瀬からの平ヶ岳 春合宿雪山登り会員9
5月3日南アルプス前衛 雨乞岳山登り会員2
5月12日日光 鳴虫山山登り会員2
5月13日津軽 岩木山山登り会員1
5月18日甲州 羅漢寺山山登り会員2
5月18日日和田の岩場岩登り会員1
5月21日箱根 明星ヶ岳~明神ヶ岳山登り会員2
5月21日★御坂山塊 毛無山~節刀ヶ岳山登り会員2
5月25~27日九州 韓国岳、高千穂峰、開聞岳山登り会員2
5月26日日和田の岩場岩登り会員1
5月28日★栃木 高原山(剣ヶ峰~釈迦ヶ岳)山登り会員2
山行日の★:前夜発

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夏合宿 北アルプス雲ノ平(中退) 2022年7月16~18日(前夜発)

以前から行きたいと思っていた雲ノ平だが、日数がかかることやコロナウィルス感染の影響でなかなか計画を立てられずにいた。それが今回やっと夏合宿として足を踏み出すことができたのだが、結果的には悪天のため双六岳ピストンに終わってしまった。雲ノ平は遠かった。。。

7月16日早朝、東京在住会員と神戸在住会員が新穂高で無事に合流した。共同装備分けと軽く腹ごしらえをしていざ出発。天気予報はあまり良くないが、鏡平に向かう道中は青空となり、双六にテントを張るまでなんとかもってくれと祈る。カンゾウやササメユリの咲く平坦な砂利道を30分ほど歩いてわさび平小屋で休憩。小屋の前には大きな水槽に飲み物やら野菜やらが冷やしてあり、涼しげでカラフルでおいしそう。さっそくトマトをかじった。

その先さらに30分ほどで小池新道入口。ここから山道となる。ピンクの花のタニウツギなどの灌木帯の石の道を夏の日差しに照らされて登っていくと沢の音が聞こえてきた。秩父沢だ。冷たい水が豊富に流れていてありがたい休み場だ。ボトルに詰め、手拭いを濡らして涼をとる。なぜ、ここで「秩父」なのかと不思議に思ったので帰宅後に調べたら、昔、秩父宮(1902~1953)が槍ヶ岳から笠ヶ岳に向かう際、通った稜線上を秩父平とし、そこからの沢として秩父沢と名付けられたそうだ。

緑とお花いっぱいの開けた登山道。黄色くて小さめの花はミヤマキンポウゲ、大きめはミヤマキンバイの群落だろう。イタドリヶ原、シシウドヶ原と名付けられた場所もある。そんな中、暑さのせいかYさんの足が攣りだしてつらそうだ。薬を飲み、塩分補給、痛み止めシートを貼ったり、荷物を少し分けたりして歩を進めてもらう。

対岸の稜線の端っこに槍の頭が見えたのも束の間、雲が出てきて鏡平の手前で雨具を着る羽目になった。鏡池に槍は映らなかったが、鏡平小屋に到着して一段落。営業小屋に宿泊はできるが、テント場はない。休んでいる間、雨が上がったので雨具は脱いでしまった。コーヒーフロート1000円だがそれだけの価値はあった。ここまで抜きつ抜かれつしながら上がってきた単独の女性が声をかけてきて、双六小屋まで行く予定だったが天気が悪いので、鏡平小屋泊に変更してゆっくりして帰るとのこと。我々は双六までがんばろう。

登り出すとまた雨が降ってきてさっき脱いだ雨具をまた着る。Oさんは雨具のズボンははいたままだったので上だけ着ればよくてスムーズだ。空があやしいときはその手でいこうとひとつ学んだ。標高が上がると右の谷からの風もあるし、所どころ残雪もあって体が冷える。弓折岳から笠ヶ岳方面の分岐を過ぎて主稜線に上がる。雨がますます強くなり、雨具を着ていてもびしょ濡れ。最悪の場合、ここにテントを張ろうかという雪原もあったが、まだ歩けるので、休まずに双六テント場をめざした。

小屋が見えてからも意外に長かったが、双六テント場にようやく到着。すでに20張りくらいか。ネットで調べてテント場の予約不要と思っていたが、この日は予約が必要だったとのこと。幸いキャンセルが出たため通常料金で張らせてもらえた。それでも1人1泊2000円。トイレ1回200円。今はこれが北アルプスの相場となっている。ビールは350ml缶600円なり。

テントに入れば楽しいわが家だ。乾杯!残念なことに直前に家庭の事情で不参加となってしまったTさんからの差入れの干物をあぶっていただく。晩ご飯はYさんが準備してくれた。α化米ごはんに紫蘇昆布、さけほぐし、ちりめん山椒、牛そぼろをたっぷりかけて食べた。

明日、明後日も雨模様の不安定な予報なので、このまま先に進むと悲惨なことになりそうだ。期待はできないが明朝、再度天気を確認して進退を判断することとした。もしここまでとなっても、Sさんはまだ双六岳に登ったことがないので、ここまで来たなら登っておいたほうがいいだろうと話してシュラフに入る。夜中にザアザア雨が降った。

17日朝、雨は上がっていた。今のうちに双六岳に登ってこよう。Yさんをテントに残して4人で水とカメラだけ持って出る。上ではガスで展望が利かないのがとても残念だったが、帰りは中道ルートを下ると日が差してきてチングルマ、ハクサンイチゲ、シャクナゲ、シオバカマ、ハクサンチドリ、クロユリ、コバイケイソウなどお花畑がきれいだった。テントに戻ってしばし検討するが撤退を決断。この日はわさび平小屋までとする。

下りはやはり楽だ。稜線上はガスがかかっている。もう一泊できるのもうれしくて後ろ髪をひかれる思いはなかった。また鏡平で長めに休憩。ここで雲ノ平山荘に雲ノ平テント場予約キャンセルの電話を入れた。さらに快調に下っていくが、秩父沢のあたりからまた小雨がパラついてきた。山の上は本降りか。わさび平15:40着。テント場は小屋の少し先から左に入った林の広場。静かで雰囲気のいいところだ。他に2張りのみ。

18日朝、出発前にソロの男性と話す。彼は、ここにテントを残して未明に出発して1日で黒部五郎岳までピストンしてきたという。帰着は我々より遅く日が暮れてからだった。荷物を極力軽量化するため、水や食料は先々の小屋で調達したとのこと。それにしても地図上のコースタイムは約22時間だから、ものすごい健脚だ。我々も今度また雲ノ平にトライするならスピーディーに行動するためにはそれも一案と話したのだった。この日も下界は晴れているが、稜線を見上げると暗い雲に覆われている。中退したことに後悔はない。新穂高から平湯にバスで出て、“ひらゆの森”でお風呂(600円)に入り、おいしい食事のあと、東京組と神戸組に分かれて解散。神戸組は途中で飛騨高山観光を楽しんで帰ったようす。皆さん、お疲れさまでした。

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